討議テーマ「女性のチャレンジ支援について地域ではどのようなことができるか」


お姐担当班討議内容

お姐が参加した「育児・介護・福祉」担当班にて以下の通り議論し、全体会において不肖お姐が班を代表し発表させていただきました。

キャッチフレーズ 「自分で自分の人生をプロデュースできる社会を作ろう!」

1.育児と労働の両立支援
@24時間保育、休日保育、病後時保育など、多様なサービスの拡充
日本の女性の労働力のM字問題の解決は保育先の確保しか解決策がない
A地域を巻き込んだ放課後事業の実施と拡充
学校や地域の遊休地(寺・町会会館・使用してない民間建物等々)地域の人脈を有効活用。
乳幼児から思春期の子ども達の居場所づくりも検討要素。
江戸川区の「すくすくスクール事業」をモデルに発表。
B保育資源を共有した幼保一元化
多様化する家族に合わせ保護者の終了状況にかかわらず保育サービスを柔軟に選べるように。
柔軟な保育は女性の再就職支援につながる
C父親の育児休暇取得の推進
父親、自治体職員から育児休暇を行使することで当事者意識を高める。
D今ある制度の行使できる環境・コンセンサス作り
現在ある制度ですら行使をしようとすると職場や社会の不文律に阻まれる。
地域で制度を行使する市民をサポートする。
Dひとり親の支援
仕事を確保するためにも住居支援が肝要

2.育児・福祉に関わる人たちの意識改革
@自治体職員・教育関係者(保育士・教員)における男女平等意識の定期的・継続的研修
A指導者の育成
平等意識の育成のみならず学校教育の中で、子ども達を自分の意思で生き方を決めることを導く人材を養成。
教育プログラムの実施
B家庭内における男女平等意識促進のはたらきかけ
C学校教育の中で自分で選択のできる教育プログラムを
子ども達を自分の意思で生き方を決めることを導く人材を養成
D中高年以上について
世代間の価値観を無理をして埋めず、中高年以上の方々においては「自分と違う価値観の人間をほっておく」という段階をめざし良しとする。相容れない世代間落差を埋めるよりも次世代へ力を注ぐ方が効率的

3.育児・福祉に関する情報の共有
@子育て・福祉全般に関する情報交換を活発に
孤独になりがちな保護者や介護者に情報を提供し不安解消を図る
A相談機関の拡充と活性化
NPO,民間の力を活用
B地域メディア・ネットワークの活用
インターネットやケーブルテレビなどを利用し相談事業や子育て(健常児・障害児問どちらも)に役立つ情報発信を行う
Cニーズ調査の実施
住民の求める適正なサービスを実施するために

4.障害を持つ子供と保護者、介護者とそれを支える人々に対するケアの充実
@親子の行きづらさを精神的に支えるシステムづくり
A保護者・介護者の雇用の促進、就労支援

5.直接補助(子育てサポート保険)の実施
@障害者施設・保育園な施設に補助をするのではなく利用者へ補助をする
介護保険の子育て版。これまでは施設運営者は行政にサービスのベクトルが向いていたが利用者へ補助することでサービスの目が利用者へ向く=サービス水準の向上

6.既存施設・サービスを活用した多世代交流
@命の元からおわりを見る機会を子ども達に与える機会づくり
A地域のネットワーク強化
B施設をオープンな場へ
交流のみならず自分が必要とされている気持ちがもてる工夫

7.柔軟性ある子育て・福祉サービス
@子育て・福祉関係のコーディネーターの育成
コーディネート能力のある人材を育て今あるさまざま行政サービスの枠組みをはずし柔軟なに対応できるネットワークとシステムを作る
A法律・補助金・制度の垣根を再検討

8.総括
@今あるモノ・人・制度をまずは有効活用する
Aそのためにはコーディネート能力が問われる。人材を養成しネットワークとシステムを再構築。
B行政と連携しながらNPOや民間の力を利用

9.特筆事項
お姐が参加して興味を引いたお話もご報告します。
@獨協大学阿部助教授講義内容
  • 男女共同参画は女性だけの話ではない。いかに教育や仕事など性別年齢を問わずにその人材に本来適合した機会を奪わないかということ。ただし、与えられた機会を生かすも生かさぬも個人の問題
  • 機会が少ないとどうなるか→教育に影響がある→生涯が決定
  • 制度が固定的役割分担意識を推進する場合がある→配偶者控除など
  • ドイツ、イギリスがM字労働力率を解消できたのは長年格差解消に取り組んできたから。
    一方日本は制度的には先進国なのに、推進しない。制度があっても行使できないという運用の問題。
  • 家族や家庭のあり方について、政府は人々の意識に介入すべきではない。
  • 結婚しないのは収入に目処がたたず将来設計がたてられないから。
    →長引く不景気と少子化→生産性を高めないと生活水準を維持できず
    →人材を適材適所に効率的に活用・多様な価値観が企業に問われる
  • 今後の経済成長を鑑みると一人では食べていけないかもしれないが二人なら食べていける=結婚は悪くない
  • 多様な社会で生きていくためには総合コミニケーション能力(EQ:自分の感情を的確に把握し、その場に応じた適切な行動を取るために感情を調整する能力が必要)
  • グローバル化が進めば実力社会となり否が応でも男女間格差は縮まって行くだろう
  • 「出る杭が打たれない」、個性や能力ある人間を生かすために適正にフェアに戦えることが望ましい
  • 子ども達が「大人と遊ぶ」機会をもって将来像のモデルをたくさん見るべき
A子どもへのキャリア教育の必要性(お姐イチオシ内容!)
雇用・企業の担当班の発表の中でとても印象の残る発表がありました。
アメリカの中学では「将来何になりたいのか」「そのためにはどのような勉強をしなければならないか」「どのような進路を進まねばならないか」ということを定期的継続的に教員ではなくキャリア教育の専門家を招いて実施しているそうです。
だから今この試験では何点クリアしなければならない、だから試験勉強をがんばろうという意欲につながっていくそうです。
学ぶことは古今東西大変です。けれども夢の実現のためにがんばるのと、「ともかく一流会社、一流大学」という世間の価値観のためにばんばるのとではどれだけ子どもの一日が違うことでしょうか?
是非今回の提言に「区内小中学校高校でのキャリア教育の実施」を入れて頂きたいと痛感しました。
蛇足ですが、この教育は教員には無理で専門家を招いて実施することが基本とのことです。
(↑この件についてはH16.11.12の参画区民会議で出た「売春する少女にもっと道徳教育を!」発言への反論と対案に非常に役に立ちました)


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